弁護士法人 名古屋南部法律事務所

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弁護士竹内 平

ごあいさつ

1981年から弁護士をしています。出身は愛知県知多市です。
皆さん、今の世相をどうお考えですか。21世紀は平和の世紀にと思いを新たに出発したのに、戦禍は広がる様相を見せています。また、規制緩和による格差社会の出現は目に余るものがあります。住みやすい豊かな社会をみんな願っているのに、現実は逆行しています。

少し前ですが、次のような新聞の記事を読みました。読みながら、最初は心の中で「もういやだ、もういやだ」とつぶやいていましたが、だんだんと叫びに似てきました。こんな社会にどうしてなっているのだ!こんな社会はもういやだ!誰も望んでいないのに、何もできないでいる現実!こうしたことを無くすために社会があるのではないか!無策!無念!もういやだ!もういやだ!最後には新聞を掴む手も体も震えていました。

流れる涙がなんの涙か、何に対する涙か分からないほどでした。
今は、少し落ち着いて読めます。しかし、疼くような火が胸の中に点きました。「何をしているのか」、「何をするんだ」と今もジリジリ、チリチリと問いかけ自分を照らしています。

少し長いですが、転載の許諾を中日新聞社から得ましたので、ぜひ読んで考えていただければと思います。

「もう一度、母の子に生まれたい」。これほど子どもの愛情がこもり、母親にとってうれしい言葉はないだろう。だから一層つらくなる▼二月、認知症の母親(86)を合意の上で殺害したとして承諾殺人罪に問われた京都の男性(54)。昨日の夕刊などによると初公判では異例にも検察が被告の母への愛情を詳述し、裁判官は言葉を詰まらせた。冒頭の言葉は被告が法廷で語ったものだ▼アパートでの二人暮らし。母親の症状は昨春悪化して、被告は介護に追われて会社を辞めた。失業保険の給付が終わり、カードローン借り入れも限度額に。桂川の河川敷で「もう生きられへんのやで」と言うと母親は「一緒やで、おまえと」。被告は母親の首に手をかけて、自らも自殺を図った…▼介護疲れなどが直接の動機や遠因の事件がしばしば起こる。昨日は、ぜんそく発作に苦しんだ母親(77)への承諾殺人罪に問われた東京の男性(54)に、執行猶予の判決があった。介護を一人で六年以上も続けていて、判決は「母親の命を絶つことを選択せざるを得なかった辛く悲しい胸の内は察するに余りある」と▼「五十の児に 七十の母あり/この福(さいわい) 人間(じんかん) 得ること まさに難(かた)かるべし」。年を経ても母と子がいる得がたい幸福を母思いの漢詩人、頼山陽(らいさんよう)はうたった。が、その五十代が母の介護で追いつめられ、悲しい選択に走った。行政に救うすべはなかったか。そんな政治は無理なのだろうか▼京都の男性は事件前日、母を車いすに乗せて市内観光に連れ出したという。姿を想像すれば、活字がにじむ。(06年5月11日・中日新聞・中日春秋)(この事件は、本年7月21日に判決が出され報道されたので、知っておられる方も多いと思います)

国会では、教育基本法の「改正」が取り上げられ、愛国心云々と言われています。しかし、愛は自発的に生まれるもので、押しつけられたり、教化されるものではないと思います。愛することができる社会・国を作ることが大切だと思います。
弁護士として関われるのはごくわずかで限られていますが、長いものに巻かれたくない、おかしいなと思ったらご相談下さい。私がご依頼を受けている事件は一般の民事事件の外に、労働事件が比較的多くあります。

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